【レビュー】洋書Les Deux Messieurs de Bruxelles par Eric-Emmanuel Schmitt「愛の見えないかたち」(未邦訳)

2021年4月20日

あらすじ

「愛」をテーマにした5つの短編集。

本のタイトルになった作品は、80代のジュヌヴィエーヴ・グルニエが謎の人物の遺産を相続するところから始まります。遺産を残してくれたのが彼女を生涯遠くから見守ってきた紳士だったとは知るよしもなかった・・・。  

ほか4作品

感 想

「地上5センチの恋心」は平凡な主婦に訪れた素敵な恋の物語でした。詳しくはこちらへ

今回も同じ路線で夫婦愛、秘めた愛、親子の愛、兄弟愛、そして芸術やヒューマニズムを通して、愛のいろいろな形を見せてくれます。

評価

30以上の国で翻訳されています

翻訳

英語版

” Invisible Love ” のタイトルで出版

朗読(フランス語版)

作者自身の朗読によるオーディオブック・CDがあります。

まとめ

「愛」といえば文学の永遠のテーマ。21世紀を迎えたいまこれまで以上に「自由」に取り上げることができるようになりました。愛のいろいろな形について考えさせられる作品です。

物語はブリュッセルのイクセルという地区が舞台になっています。マネケンピスで有名なグランプラスから少し離れた商店街なども登場し、ブリュッセルを知っている方は懐かしさを感じながら読めるのではないでしょうか。

いかがでしたか?日本で翻訳されていないのが残念ですが、機会があればぜひお手にとって見てください。

では次回をお楽しみに! A bientot!

和泉 涼