【レビュー】怪盗紳士 /モーリス・ルブラン

2021年4月20日

全9話

1 ルパンの逮捕

大西洋を横断する客船ラ・プロヴァンス号フランスの海岸を5千里離れたところでルパンが乗客に紛れ込んでいるという電報が届く・・・。

2 ルパン逮捕される

ナタン・カオルン伯爵ことサタン伯爵は不安で押しつぶされそうだった。怪盗紳士ルパンがアメリカでガニマール警部に逮捕され刑務所で服役中のはずなのに、屋敷の中にある宝を指定した上で「強盗に入られたくなければ指定した品々をパリのバティニョール駅に送付せよ」の指示を書いた手紙を送りつけてきたのだった・・・。

3 ルパンの脱獄

刑務所でしっかりと見張られている中、怪盗紳士ルパンは予告通りに脱獄できるか?

4 ふしぎな旅行者

ルーアンからパリへ向かう汽車の中でアルセーヌ・ルパンが強盗にあった。男は有名な怪盗紳士の変装を見抜いた。盗まれた財布には知人の連絡先や手紙が入っていた。ルパンは強盗の後を追う・・・。

5 女王の首飾り

怪盗紳士ルパンがまだ少年の頃のこと。母を女中として雇った夫人が女王の首飾りを身につけたその日に金庫から盗まれる。金庫の部屋は入り口に鍵がかけられていた・・・。

6 ハートの7

ハートの7という名の潜水艦の設計図が盗まれた。隣国のエージェントも動き出したこの事件。果たして潜水艦がドイツの手に渡るのを防ぐことはできるのか?

7 アンベール夫人の金庫

ルパンの計画は完璧だった。夜道を襲われたアンベール氏を助けて取り入り、スキを見て金庫の中身を奪うだけでよかった。ルパン自身がアンベール夫妻に利用されたと分かるまでは・・・。

8 黒真珠

アンディーオ伯爵夫人はかつては人も羨む美しいジュエリーを欲しいままにしていた。それが未亡人になり、生活のためにジュエリーを一つずつ売って暮らし、最後に手元に残ったのは某国の皇帝からもらった黒真珠だけ。

ルパンをこの海の宝を奪うために押し入ったが伯爵夫人は何者かに殺され黒真珠はなくなっていた・・・。

9 遅かりしシャーロック・ホームズ

作者 モーリス・ルブラン

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最後に

初めてルパンシリーズを読んだのは確か小学校5年生の頃。ルパンの大胆な現れ方や見事な変装、ガニマール警部であろうと誰であろうといつも人の3歩先を見据えて冷静な判断力・・・、ルパンの魅力を語るとキリがありません。

物語としての面白さ、キレのいい展開、予想のできない結末、いつもドキドキして読んだものでした。これも日本人学校の図書室にルパン全集があってのこと。大人になった今でもこうして楽しむことができるのは本当に嬉しいことです。

皆さんにもアルセーヌ・ルパンの世界を(改めて)味わっていただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回をお楽しみに!! A bientôt!!

和泉 涼