初めて読むパトリック・モディアノ〜『赤いモレスキンの女』に登場する小説
1 パトリック・モディアノ Patrick Modiano(1945年-現在)
フランスの作家、作詞家。1945年7月パリ生まれ。母親はベルギーのアントワープ出身の女優、父親はユダヤ系イタリア人。
父親は偽名を使っていたので当時ユダヤ人に義務付けられていたユダヤの星の着用を免れていました。そして同じ理由で母親との結婚は無効なものでした。
父親はある時逮捕されてオーステルリッツ駅へ連行されますが、上層部からの指示で釈放されます。
父親は善良なパリ市民か?ナチスの手先か?
父親のアイデンティティへの疑問が、失われた時間や失われた青春と並んで作品のテーマのひとつとなっています。
1968年に作家デビューし、30以上の作品を発表してきました。アカデミー・フランセーズやゴンクール賞など、多くの賞を受賞。
2014年にノーベル文学賞を受賞。この年日本の村上 龍もノミネートされていました。
デビュー作の「エトワール広場」(1968年)でロジェ・ニミエ賞とフェネオン賞を受賞。「現代のマルセル・プルースト」と称賛される作家です。
- 「パリ環状線通り」(1972年)でアカデミー・フランセーズ文学賞を受賞。
- 「暗いブティック通り」(1978年)でゴンクール賞を受賞。
- 「真夜中の事故」(Accident Nocturne)(2003年)
- 「失われた時のカフェで」(Dans le Cafe de la Jeunesse Perdue)2007年
「真夜中の事故」(Accident Nocturne)
『赤いモレスキンの女』に登場する小説。
ストーリーは主人公は車にぶつけられてケガをする。車を運転していた女性とともに取り調べを受けた後、病院に運ばれ手当てを受ける間、消毒液の臭いで過去に同じようなことがあったことを思い出し、謎の女性が誰なのか探究を始める・・・というもの。
まとめ
いかがでしたか?皆さんにもぜひこの作品をお楽しみいただければと思います。
では次回をお楽しみに!!A bientȏt!
和泉 涼
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