将軍の波止場/著ルイ・クロードン(未邦訳)【洋書レビュー】

こんにちは。和泉 涼と申します。今日はフランスの小説で東京を舞台にしたスリラーをご紹介します。

モダンと歴史が交錯するまち東京。長い歴史を刻んだ街角からは過去の亡霊たちが思いがけず飛び出してくることがあるので御用心。

あらすじ

 エネルギーに満ちた大都会東京。テオ・クルージエは東京のフランス大使館に就任したばかりの広報官。美人記者オレリー・マージョランと落ち合う約束のお台場のレストランへ足を急がせていました。

ときは2019年9月18日水曜日。ラグビーのW杯で湧き上がるなか、東京湾に浮かぶお台場のテレビ局では世界の科学者を集めたシンポジウムを開いたのでした。世界の指折りの科学者が集まって最先端のテクノロジーについて熱い議論を交わしたのが先日のこと。
 今夜、二人はフランス人科学者シャルル・デロンジェ博士にインタビューすることになっていました。デロンジェ博士といえばナノサイエンスの最先端の研究で世界的で知られる科学者ですが、約束の時間になっても姿を表さないので二人は博士のホテルを訪ねることにします。

 お台場ヒルトンの豪華なホテルの博士の部屋では異様な光景が待ち受けています。部屋はめちゃくちゃに荒らされ、東洋人男性の死体が発見されたのです。それでもデロンジェ博士の行方は不明のまま。 博士は誘拐されたのか。いったい誰の手に落ちたのか。真っ先に浮かんだのは某国の工作活動の説。
 日本の警察とフランス大使館との合同の捜査が始まります。テオとオレリーは博士と会うことになっていたことから心ならずも捜査の中心となります。手がかりは博士が書いたと思われる俳句が一首だけ。

この広い東京では見た目通りのものなどありません。テオとオレリーは先入観に惑わされずに真実を見抜くことができるのでしょうか。

作者について

作者のルイ・クロードンはフランスのエンジニアで40年ほど前から日本に住んでいるフランスのエンジニア。そのおかげか、混沌とした東京の街をすっきりとクリアに浮かび上がらせてくれます。東京が舞台になる物語独特の先入観に囚われない視線がとても新鮮です。

データ

出版は2020年1月、フランスのエンヴォリューム社(Editions En Volume)から。

感想

私は正確でストレートな描写や心温まるラストがとても好きでした。

いかがですか?興味が湧いたら和訳が出たらぜひお手にとってみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回をお楽しみに。

和泉 涼

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です